千葉県公立高校入試 1日目 国語・数学・英語の講評

いよいよ公立高校入試1日目!

生徒たちも緊張していると思いますが、先生たちも「今年はどんな問題なんだろう」「この問題、あの子は解けただろうか?」とドキドキする日です。

さて今年の問題ですが、千葉日報のHP上で公開されています。

 2024年2月20日に実施した公立高校学力検査問題(国語・数学・英語)を紙面に先行して掲載していきます。ページ下部にある解答画像はクリックまたはタップすると拡大されます。 【最新告知】千葉の入試情報

まだ1日目なので、受験生に影響を与えないように難易度等の予想は差し控えますが、気になった点や変更点をいくつか挙げてみます。

●数学

・数年連続していた「資料の整理、データの分析」ではなく、「標本調査」が出題された

・作図が単体での出題でなく、円錐の展開図と絡めて出題された

・大問4は理科のような、光源からの光に対してスクリーンに映る像の大きさを、座標・関数を使って求める問題が出題された

●国語

・出題形式は昨年と変わらず。漢文の返り点をつける問題だけ、マークシート対応できるように選択式に変わった

・説明文の本文が難しい!ぜひ大問4の本文を読んでみてください。「他者の態度を内面化することによる社会化と「I」「me」のダイナミクスによる自己の形成」って…、中学生に読めますか???

教科書で読んでいる文章よりも数段レベルが上のような気がします。もちろん本文の後の設問の方は、本文が完璧に把握できなくてもある程度解けるようにはなっていますが、この本文を見たときの生徒のメンタルが心配になります。

・大問五の物語文の内容が、大問六の古文の伏線になっている??物語文で「百文差し」という、昔の硬貨を紐に通して棒状にしたものが出てきて、それが古文の「ろうそく2本だった」のオチのヒントになっている気がします。

●英語

リスニングの大問4が、昨年の「放送を聞いて単語を書く問題」から選択問題に変更。例年正解率が低かったせいか、こちらもマークシート化にあわせてできるだけ記述を減らそうとしたのか?

・大問6の英作文が、昨年は4コマ漫画の2コマ目・4コマ目の吹き出しを入れる形式だったのが、今年は別々の2コマ漫画2つの吹き出しを埋める問題に変更。

大問9の会話文完成が、昨年は(4)のみ記述式だったのが、今年は(1)から(4)まで全て選択式に戻りました。こちらもマークシートに合わせて記述を減らす方向なのでしょうか?

全体に記述が減る方向の変化がいくつか見られた気がします。一般的に考えると平均点を上げる方向に働きそうですが、どう影響するのか注目です。

また、改めてマークシート式の答案用紙を見てみると、「面倒くさいなあ」という感想を持ちました。

マークシート化により、確かに採点側の負担は大きく減ると思われますが、その分解答する生徒の負担が重い気がします。

大学受験をする高校生ですら、共通テストでマークミスに泣いたという話を毎年聞きます。

塾でマークシート形式の練習はして送り出してはいますが、生徒たちが実力通りの点数を取れることを祈ります。

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